合格発表まで時間があるので割れ問を1つずつ見て行きたいと思います。3/4です。問題113から問題119まで。この3問は兵庫社福会様が独自の見解という感じです。
問題113。
事例を読んで、A市社会福祉協議会がソーシャルワーク実践の対象としたシステムとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
A市社会福祉協議会では、市内の視覚障害者から、行政機関が発信する生活や災害に関する情報が十分に届いていないため困っているという相談が相次いだ。こうした中、A市社会福祉協議会は行政機関と視覚障害者をつなぐ情報伝達経路が不十分であり、その改善が必要であることをA市に要望した。それを受け、A市は視覚障害者への情報提供支援として、点字や音声による情報提供や広報を開始し、情報が広く行き届くようになった。
4 ミクロシステムとメゾシステム(他社)
5 ミクロシステムとマクロシステム(兵庫社福会)
情報を受け取ったのが市内の視覚障害者というところでミクロシステム、A市に要望を行ったというところがメゾシステムにあたるかマクロシステムにあたるかという判断でしょうか。5でいいような気がするのですが。
問題116。
事例を読んで、A市相談支援事業所のB相談支援専門員(社会福祉士)がCさんや同僚とともに取り組んだ実践として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
Bは、担当するCさん(35歳)から相談を受けた。D市に住むCさんは難病で重度訪問介護を利用しており、自宅から外出することは難しい状態である。Cさんはパソコンスキルには自信があるが、在宅の重度の障害者には就労の機会がほとんどないことをBに訴えた。Bは、同僚とともにCさんと同様の重度の障害がある人達の自宅を訪問して話を聞いた。そして、Cさんらとともに重度障害者の就労の機会を増やしていくことについて行政に協力を呼び掛けた。
1 パーソナライゼーション
3 ソーシャルアクション
5 アウトリーチ
回答例は、1・3が兵庫社福会様、その他が3・5でした。パーソナライゼーションは個別化なのでクライエントの個性に着目した支援ということになると思います。この事例では「Cさんと同様の重度の障害がある人達の自宅を訪問して話を聞いた」とあるのでアウトリーチの方が適切かと思います。
問題119。
事例を読んで、A社会福祉士が事例検討を行う際に配慮すべきこととして、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
B市高齢福祉課のAは、ある日後輩のC相談員(社会福祉士)から「最近複雑な生活課題を持っているクライエントへの対応に苦慮しているので、事例検討の場を設けてほしい」と依頼を受けた。
1 クライエントも含めて参加者を組織する。(兵庫社福会様)
5 Cが他の参加者からのコメントに防衛的にならないようにする。(他社)
支援計画を策定するにあたっては早期の段階からクライエントを含めて行うべきという考えはありますが、「複雑な生活課題を持っているクライエント」の問題を支援者側の視点から率直に話し合う場に当事者がいることは現実的ではないと思います。様々な視点からのアイデアを話し合うことが最重要かと思われるため、5が正答ではないでしょうか。
次回は問題120から124を考えます。
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