2025年2月16日日曜日

第37回社会福祉士国家試験、割れ問(1/4)

第37回社会福祉士国家試験、多くの事業者から解答速報が出ていますが回答の見解が割れている設問が多くあります。

兵庫県社会福祉士会様の解答例が一番他社とのズレが大きいものの、他の都道府県の社会福祉士会ではこのような試みは検索してもヒットしなかったのでありがたいと思います。

まずは問題3から問題68の4問について見て行きたいと思います。


まずは問題3。

筋骨格系に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

2 筋組織にはカルシウムを貯蔵する働きがある。(tecom様)

5 骨には血球をつくる働きがある。(その他)

私は専門家ではないので個人的な見解ですが、カルシウムのほとんどは骨に蓄えられており、筋肉を動かすのにカルシウムは使われているものの「貯蔵する」という表現は???と思います。他方、血球を作るのは「骨」ではなく「骨髄」であるのでどうか?という見解もわかりますが、大きく「骨」といったときに「骨髄」も骨の組織の一部と考えられるので「5」の方がベターかなと思いました。

次に問題11。

事例を読んで、マイクロカウンセリングのかかわり行動や基本的傾聴技法に基づいた面接の最初の段階の応答として、最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕

認知症のある親の介護について負担を感じている相談者が、地域包括支援センターを訪れ、社会福祉士が面接を行った。相談者は「何度も同じことを聞いてくるのでイライラして、つい強い口調で怒ってしまう」と訴えた。

3 「私もあなたと同じような経験をしたので、あなたの気持ちがよくわかります」(フチガミ様)

4 「その状況について、もう少し詳しく話してもらえませんか」(他社)

これは私は3にしました。大前提で私の知識はマイクロカウンセリングとは何ぞや状態です。この設問では状況として初回の面接のように思うのでまずは共感と傾聴だと思います。こちらがどういう人間か相手もわかっていない段階であまり深く聞こうとしても相手も警戒して詳しい話をしてくれないのではないでしょうか。

次に問題18。

災害時におけるレジリエンスの意味として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 災害の発生から復旧・復興に加え、次の災害に備えていくための諸活動を一つのサイクルとして捉えることである。(ふくし合格ネット様)

3 被災者並びに被災地が災害から立ち直っていく際に持つ力のことである。(他社)

「レジリエンス」は「回復力」や「復元力」のことだと思うので3が妥当かと思います。1は何か別の用語がありそうと思って検索したら日本災害看護学会の災害看護関連用語で「災害サイクル」という用語があり、定義が「災害発生から復興・平時となり、再び災害が発生するという時間的経過をサイクルとして捉えた概念」とありました。解説には「災害サイクルは、災害が発生しその時間経過と共に必要な医療や看護を提供し、生活の構築や地域社会の復興、さらには備えるという、各局面に必要な対応を考え、次の災害の一助とすることである。(以後略)」とありましたのでこちらを参照して選択肢にしたのでしょうか。

少し飛んで問題68。

アメリカにおける初期のセツルメントに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

2 貧困を社会的・経済的な問題として捉えた。(他社)

3 ケーススタディを通して貧困状態にある人の救済を行った。(兵庫社福会様)

私はアメリカとイギリスの特徴の違いを覚えていなかったのでこの問題は間違えました。そして調べてもわかりませんでした。セツルメント運動はケーススタディではなくグループワークを重視した?といえば2の方が適切?ぐらいです。

(2/4)に続きます。


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